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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


小場瀬 卓三氏の『フォイエルバッハ論』と 笠原 一男氏の『歎異抄』



テキスト:035 *小場瀬卓三(明39)都立大名誉教授 仏文学
  エンゲルス「フォイェルバッハ論」(岩波文庫)
『観念論の迷夢からさましてくれたから。但しこの本を読んだのは大学1年生の時。文学作品でいろいろ心に残る本がありますが、社会科からの設問なので、社会科学の本を選びました』

略歴など:明治39年5月12日生まれ。昭和11年から13年までパリ大に留学。24年都立大(現・首都大学東京)教授。52年日本フランス語フランス文学会会長。モリエールやディドロの研究で知られた。昭和52年11月12日死去。71歳。兵庫県出身。東京帝大卒。著作に「フランス古典喜劇成立史」「ディドロ研究」など。
(出典:日本人名大辞典, ジャパンナレッジ)


テキスト:036 *笠原一男(大5)東大教授 日本宗教史
  「歎異抄」(岩波文庫)
『十代、二十代、三十代、そして、四十、五十、六十代、何歳になっても、歎異抄は人間の生き方を教えてくれる。歎異抄は一度読んで卒業する本ではなく、生涯の伴侶となる本である』

略歴など:大正5年6月2日生まれ。昭和16年東京帝大史料編纂(へんさん)所にはいる。41年東大教授。のち放送大学教授,日本文化研究所所長。社会経済的基盤を重視した仏教教団史を提唱し真宗史,仏教史を研究,また創価学会など新宗教の研究もすすめる。長野県出身。東京帝大卒。著作に「真宗教団展開史」「一向一揆の研究」「生きざま死にざま―日本民衆信仰史」など。
(出典:日本人名大辞典, ジャパンナレッジ)