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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


田辺茂−氏の『ナシ』と谷 信一氏



テキスト:001 **田辺茂−(明38)紀伊国屋書店社長  
  「ナシ」
  『天邪鬼のようですが、みな同じ位の感銘で特記できません。ただ同志社大学創設者の新島襄氏の愛 した言葉「落葉は秋風をうらまない」というのが好きです』

略歴など:昭和時代の書店主,随筆家。
明治38年2月12日生まれ。昭和2年東京新宿に紀伊国屋(きのくにや)書店をひらく。舟橋聖一らと「文芸都市」「行動」などを,尾崎士郎らと「文学者」を創刊し,資金をだして刊行をささえる。戦後は海外に支店をだすなど大型書店へと発展させる一方,小説「世話した女」,随筆集「夜の市長」などに才筆をふるった。昭和56年12月11日死去。76歳。東京出身。慶応義塾高等部卒。本名は茂一(しげいち)。

”たなべ-もいち【田辺茂一】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)


テキスト:002 **谷 信一(明38)元東京芸大教授 日本美術史
  『御質問の要旨が異っているのではないでしょうか。私自身が「心に残る一冊の本」は二十代三十代 と年を経る毎に変ってきます。価値的には高次元の本に限っているようです。それに答えても、高等 学校生徒に有益であるとは思えません。第一、私は高校教育の外形は多少知っていますが、実情を知 りません。御質問にまともに答えると、哲学関係者等はドイツ語の原書を挙げる事にもなるでしょう』

略歴など:昭和時代の美術史家。
明治38年5月8日生まれ。昭和17年京城帝大助教授,27年神戸大教授となり東京芸大教授を併任,41年共立女子大教授。日本美術史の分野でおおくの啓蒙書をあらわした。平成3年1月21日死去。85歳。三重県出身。東京帝大卒。本名は信一(のぶかず)。著作に「室町時代美術史論」など。

”たに-しんいち【谷信一】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)