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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


安田元久氏の『古寺巡礼』と薮内 清氏の『ギリシャ精神の様相』



テキスト:001 **安田元久(大7)学習院大教授 日本中世史 
 和辻哲郎「古寺巡礼」(岩波書店)
『中学生の頃、この書によって、日本の文化遺産の中に脈打つ日本の歴史の伝統を数えられ、またその歴史研究の精神に開眼された』

略歴など:昭和後期-平成時代の日本史学者。
大正7年10月19日生まれ。安田銕之助(てつのすけ)の長男。北大助教授をへて,昭和38年学習院大教授となり,60年学長。専攻は中世史で,鎌倉時代の地頭に関する研究で成果をあげた。平成8年1月23日失火で焼死した。77歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「日本荘園史概説」「地頭及び地頭領主制の研究」など。

”やすだ-もとひさ【安田元久】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)



テキスト:002 **薮内 清(明39)京大名誉教授 中国科学史 
 ブチャー「ギリシャ精神の様相」(岩波文庫※)
 『敗戦の兆が濃くなるにつれ、日本精神が西洋の科学に優越するという議論が横行した。プチヤーの書は科学を単に物質文化とみず、すぐれた精神の所産とみる。科学の発展を支えてきたのは、たくましい精神で、この点を日本人はもりと理解しなければならぬ』

略歴など:兵庫県神戸市生まれ。旧制大阪高等学校大阪大学理科丙類を経て、1929年 京都帝国大学理学部宇宙物理学科卒業。昭和4年京都帝国大学副手、昭和10年1935年東方文化学院京都研究所京都大学人文科学研究所嘱託、後に同研究員。昭和23年京都大学研究員、昭和24年同大人文科学研究所教授となり共同研究により中国科学史研究を世界的水準で行う。昭和42年同所長。その間、昭和30年日本天文学会副理事長を務めた。昭和44年京大を定年退官し、同大名誉教授。昭和44年から昭和54年まで龍谷大学教授。昭和45年紫綬褒章朝日賞、昭和47年科学史会 を受賞した。昭和58年日本学士院会員で、また講書始の儀」講師を務めた。
薮内の名は4月7日にカール・ラインムートによって発見された 小惑星に名付けられた。