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元禄14年3月14日発行夕刊(第047号)

忠臣蔵新聞

内匠頭さんの尋問調書を
独占入手

「一己の宿意により刃傷に及んだ。
討ち損じたのが残念だ!!」
と多門さんに答弁

伝八郎さんが内匠頭さんを尋問(角石氏模写)

 私が内匠頭さんに「どうして場所を考えずに上野介さんに切りつけたか」と聞きました。内匠頭
さんは一言の弁解もせず、「お上に対しては少しも恨みはありません。上野介には個人的な恨み
があり、前後も忘れて殺そうと切りつけました。この上はどのような処分でもお受けいたします」と答
えました。
 なおも内匠頭さんは「しかしながら、上野介を打ち損じたのはいかにも残念である」と悔しがって
いました。

史料原文

 其方義御場所柄不弁上野介江及刃傷候義如何之心得候哉と最初伝八郎申渡候処、内匠頭
言之申披無之 上江奉対聊之御恨無之候へ私之遺恨有之、一己之宿意ヲ以前後忘却仕可打
果と存候ニ付及刃傷候、此上如何之御咎被 仰付候とも御返答可申上筋無之候、乍去上野介を
打損し候義いかにも残念ニ奉存候
出典
「多門伝八郎覚書」(赤穂市発行『忠臣蔵第三巻』)
講談社『忠臣蔵とその時代』
凡例
文字−原史料を抹消している箇所

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