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元禄14(1701)年5月12日発行(第107号)

忠臣蔵新聞

内蔵助さんの真意を突撃インタビュー
「隆光さんを頼り公約を果たしたい」

護持院僧隆光さん 遠林寺跡(赤穂市)

5月12日(赤穂支局発)

 記者は遠林寺で残務整理をしている内蔵助さんを訪ね、ずばり胸の内を尋ねました。
 それに対して、内蔵助さんは「浅野内匠頭さんの弟大学さんが閉門を命じられた。大学さんの安否につていは聞いておらず、家中の者は安心して赤穂を立ち去ることも出来ないので、私は難儀しております」と今の実状を訴えました。
 そこで記者が「今後どうするおつもりですか」とお聞きすると、 内蔵助さんは「京都普門院の義山和尚がここ遠林寺の住職でもあった関係で、よく知っている。和尚は江戸護持院の僧隆光さんとも親しいので、大学さんの閉門のお許しを得て、人前にもよいようにお城勤めが出来るようお願いしたいと思っている。これは城明け渡しの時に幕府のお役人が私にした約束でもあります」
と答えてくれました。


史料

 「和尚が江戸に下向され、幕府に取りなしをお願いしたい。『護持院(隆光さん)えは兼て御心安段承及候、然ば何とぞ宜被仰談被下候』
 五月十二日         大石内蔵助     
      普門院様」 
参考資料
「大石内蔵助書状」(赤穂市発行『忠臣蔵第三巻』)

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