5月19日(東京本社発)
吉良方の動向を眼前にした安兵衛さんのあせり
内蔵助さんの下向を待って討入りを画策
記者は安兵衛さん宅を訪問しました。
安兵衛さんは「上野介さんの様子は前々の通りで変わったとは聞いていません。
内匠頭さんの法事については幕府より許可を得たので、4月12日から14日まで泉岳寺で行われました」と一気に話し、 次いで「私と奥田(兵左衛門)、高田(郡兵衛)の3人は内蔵助さんの江戸への下向を一日も早くと待っています。6月14日の法事に会えたらと思っています」と続け
ました。
この急いで気持ちから、安兵衛さんらの考えが伺えます。
史料
兎角一日モ早待請罷在候、来月ノ御法事御逢被成候様御下着御尤奉存候
五月十九日 奥田兵左衛門判
堀部安兵衛判
高田郡兵衛判
大石内蔵助様
奥野将監様
吉田忠左衛門様
河村伝兵衛様
近(進)藤源四郎様
原惣右衛門様
小山源五右衛門様 」 |