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元禄14(1701)年6月12日発行(第108号)

忠臣蔵新聞

江戸の安兵衛さん
上野介さんを眼前にあせり

大石内蔵助さん(赤穂市大石神社) 堀部安兵衛(新発田市)

5月19日(東京本社発)

吉良方の動向を眼前にした安兵衛さんのあせり
内蔵助さんの下向を待って討入りを画策

 記者は安兵衛さん宅を訪問しました。
 安兵衛さんは「上野介さんの様子は前々の通りで変わったとは聞いていません。
 内匠頭さんの法事については幕府より許可を得たので、4月12日から14日まで泉岳寺で行われました」と一気に話し、 次いで「私と奥田(兵左衛門)、高田(郡兵衛)の3人は内蔵助さんの江戸への下向を一日も早くと待っています。6月14日の法事に会えたらと思っています」と続け
ました。
 この急いで気持ちから、安兵衛さんらの考えが伺えます。


史料

 兎角一日モ早待請罷在候、来月ノ御法事御逢被成候様御下着御尤奉存候
  五月十九日          奥田兵左衛門判
                     堀部安兵衛判
                    高田郡兵衛判
   大石内蔵助様
   奥野将監様
   吉田忠左衛門様
   河村伝兵衛様
   近(進)藤源四郎様
   原惣右衛門様
   小山源五右衛門様   」
参考資料
『忠臣蔵第三巻』(赤穂市発行)

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