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エピソード

029_01

聖武天皇と政界の動揺�T(長屋王の変、聖武天皇、光明皇后)
1  首皇子(父は文武天皇、母は藤原不比等の娘宮子)は、光明子(父は藤原不比等、母は県犬養三千代)と結婚しました。
 宮子と光明子は異母姉妹とはいえ、首皇子は叔母(母の妹)と結婚したことになります。
2  首皇子が皇太子になった時、実権は左大臣の長屋王(祖父は天武天皇、外祖父は天智天皇)と内臣藤原房前(父は藤原不比等)が握っていました。
3  724(神亀元)年、首皇子が即して、聖武天皇となりました。光明子は夫人となりました。当時天皇は10人の妻を公的に持つことが定められていました。1人の皇后(正妻)、2人の妃、3人の夫人、4人の嬪です。光明子は第4夫人〜第6夫人だったのです。
4  聖武天皇と光明子との間で生まれた皇子が1才で亡くなりました。広刀自夫人(第4夫人〜第6夫人)が安積王を生みました。あせった藤原氏は、光明子を皇后にすることを画策しました。
5  権力者藤原氏に立ち向かう者はいません。この画策が成功する直前、左大臣長屋王が「皇族以外から皇后になった例はない!」と猛反対しました。
6  729(神亀6)年2月、この案が没になる運命の時、「聖武天皇と光明子との間に生まれた皇子を呪い殺した」という理由で、長屋王に追っ手がかかりました。当時、権力者によって疑いをかけられた場合、自分の無実を証明する方法はありませんでした。長屋王は逃れることは出来ないと悟り、自害して果てました。これを長屋王の変といいます。
 8月、光明子は聖武天皇の皇后となりました。これが光明皇后です。皇族以外で最初の皇后の誕生です。
7
県犬養三千代
  ‖━ ━━━━━ ━ ━━━━ 光明子(光明皇后)
     ‖ ┏  房 前 ‖
藤原不比等━ ━━━━━ ┻ 宮 子 ‖
┏ ━━━━ ━━━━━━ 御名部皇女   ‖━ 首皇子(聖武天皇)
┣ ━━━━ 元 明 天 皇 ‖ ┏ 文武天皇
┏ 天智天皇 ┻ 持統天皇   ‖━ ━━‖━━ ┻ 元正天皇
┃   ‖━ 草 壁 皇 子 ‖
┗ 天 武 天 皇 ‖━━ ━ 長屋王
  ‖━ ━ ━━━━ ━━━━━━ 高市皇子
胸形君徳善
政治の世界をマキャベリズム(権謀術数)渦巻く世界
1  政治の世界をマキャベリズム(権謀術数)渦巻く世界とよく表現されます。また、歴史は例外の誕生により進められるとも言います。誰も言わない?。そう、私が言っております。
2  ライバルを倒す(安積王の皇太子を阻止)には、目的を阻害する全ての芽を積み(長屋王の暗殺)、ライバル以上の条件を身につける(先に生まれた第4夫人〜第6夫人の皇子より、第1夫人の皇后の皇子の方が後で生まれても、全てに優先する)。
3  げに、政治の世界は怖いものです。それのとばっちりを受けて、人生を狂わされた人も、また、悲しい運命です。いつの世も同じですね。

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