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桓武天皇の政治V(表意文字で覚える令外官) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 令外官とは時代の変化に応じて、律令の規定以外に設定された官のことです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2 | 按察使とは、管内の国司をおさえつけ(按)、すみずみまで清くする(察)使いという意味です。 健児の制とは農民の窮乏により農民により構成されていた軍団の質が低下したために、代わって設置された制度です。地方の裕福で、出世欲もある、健康な郡司の次・三男(児)を地方の治安維持に建てるさせる制度です。建と健との違いに気をつけましょう。 征夷大将軍は蝦夷(中央に服属しない人々)を征伐する将軍の中の将軍のことです。 勘解由使とは国司が引継ぎの時に渡す解由状に不正がないか勘定(審査)する使いです。勘定の勘とは「考える」とか「つきあわせる」という意味を持っています。 監察使とは、畿内に1人・七道に7人計8人設置し、全国の国司・郡司を監察する使者のことです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3 | 蔵人所とは蔵(かくす、しまう)の仕事をする人がいる所という意味です。「かくす」から転じて秘密の文書を取り扱う所となり、のち、天皇の側近で衣食住の世話をしたり、臣下の奏上を取り扱う役所を意味するようになりました。蔵人頭とは、その蔵人所のヘッド、長官、つまり頭ということになります。 検非違使は非違を検査する使いです。非違とは非行や違反のことで、治安を乱すこと。検査の検は調べるという意味です。 摂政とは、天皇が幼少か女帝の時、政務を代わって摂り行うという意味です。 押領使の押領の押とは「手+音符甲」で、外からかぶせておさえること、領は「頁(あたま、くび)+音符令」で、すっきりときわだったくびすじこと、つまり押さえつけて綺麗にするという意味です。押領使とは、地方の内乱・盗賊などを押さえつけ、逮捕する(領)する使者という意味です。 関白とは、天皇が成人後も、政務の全てに関わり白(もう)すという意味です。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4 | ここでまとめて、年代順に令外官を調べました。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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歴史用語はほとんど体験で理解できる | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 以上のように、勘解由使の勘は考えるという意味ですし、蔵はかくす、つまり秘密のことですし、検非違使の検は調べるということです。 日常的に使われています。よく注意すれば、答えはどこにでも落ちています。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2 | 令外官の一覧表を見ても、不正を取り締まる官職が増えているのがよく分かります。取り締まるべき人が不正をするのですから、いくら官職を増やしても追いつきません。 それに同調して、歴史の教科書も年々増えていって、勉強が追いつきません。 |