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エピソード

046_02

貴族の生活U(陰陽道と占い)
 陰陽五行とは、古代中国でうまれた思想です。地球上だけにとどまらず宇宙もすべて『陰』と『陽』のバランスでなりたっているという考えです。つまり、太陽と月(太陰)、光と影、天と地、山と海、男性と女性、と言った具合です。そして、その陰と陽も元来はひとつの物(混沌)から分かれたものなので、相反する性質を持ちながらも単一では存在しえず、お互いがあつてこそ存在しえるという考えです。逆にいえば事物には必ず相反する物がそんざいするということになります。
 さて、その陰と陽の気(陰気、陽気)が混交、交感しあって五つの要素がうまれたとされます。それが、木、火、土、金、水、の五気であります。そして、この世に存在するもの全てがこの五気に還元されるとされました、その五気の作用、働きが「五行」です。さらにその五気には「相生」と「相剋」という二つの法則が考えられました。
 「相生」とは、「木」は「火」を、「火」は「土」を、「土」は「金」を、「金」は「水」を、そして「水」は「木」を生むという順序であります。
 これは次のように言い表します。「木生火」(もくしょうか)、「火生土」(かしょうど)、「土生金」(どしょうきん)、「金生水」(きんしょうすい)、「水生木」(すいしょうもく)となります。
 「相剋」とは、逆に「木」は「土」を、「土」は「水」を、「水」は「火」を、「火」は「金」を、そして「金」は「木」を剋す、つまり前者は後者に勝つという順序であります。
 これを次のように言い表すのです。「木剋土」(もくこくど)、「土剋水」(どこくすい)、「水剋火」(すいこくか)、「火剋金」(かこくきん)、「金剋木」(きんこくもく)となります。
 この世の森羅万象が木火土金水の五つの要素に還元されるわけですが、それを表にしたものが「五行配当表」であります。下図を参照して下さい。
占いは、人間の思考をストップさせる働きをもつ
 陰陽の専門家によると私は壬午(みずのえうま)だそうな。昭和17年に生まれた者と平成14年に生まれたものが現在では該当するそうだ。まず、その見立てから伺いましょう。
 「この生れの人は、種馬といいます。種族の保護と繁殖の任務を持った馬です。人格、体質、系統、すべてにおいて優れた地位にあります。子供を作ること、外交的あるいは計画的なことに関して上手です。しかし何事も少ない働きで成果をあげようとする傾向があり、裕福にはなりにくい。知恵や才能が人に認められても、人の下に使われることを好まないために、苦境に陥りやすいところがあります」
 昭和17年生まれの人は百万人余にもいます。平成14年生まれの人も百万人余もいますそれだけの人が、10羽1からげでくくられるのでしょうか。私はくくられてたまるものかと言う立場です。日本人をわずか60種類に分けられるかと思います。
 もっとひどいのが血液型です。日本人をA型、B型、O型、AB型のわずか4種類に分けようと言うのです。私も教師になりたての時、生徒から「先生は何型ですか」と聞かれ、「何型だ」と答えると「やっぱり」と言われた経験があります。そこで、「何型だと思うか?」と逆に聞くことにしています。ほとんど当てられません。人間はA型、B型、O型、AB型すべての要素をもっているのですから…
 以上見てきたように、非合理的な思考だのに、流行るのは、自分の立場を合理化し、逃避する手段に使えるからです。人間はオンリーワンです。人間の数だけ生き方、物の考え方はあるのです。
五行配当表
五行 十干 十二支 五色 五方 月[旧] 五時 四神 五惑星
甲、乙 寅、卯 一、二、三月 青竜 木星
丙、丁 巳、午 四、五、六月 朱雀 火星
戊、己 辰、未、戌、丑 中央 (三月)、(六月)(九月)、(十二月) 土用 (人) 土星
庚、辛 申、酉 西 七、八、九月 白虎 金星
壬、癸 亥、子 十、十一、十二月 玄武 水星

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