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ごあいさつ

第十四回は新人物往来社編
『歴史読本全558冊総目録』
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忠臣蔵論文・読み物の半世紀の歩み

 「忠臣蔵」のホームページをアップしたのが
1996(平成8)年である。毎月14日に忠臣蔵
新聞などを掲載してきて今回で202号を数え
る。お陰で色んな方からメールが届く。多い時
には30通になるときもある。少ないときでも毎
日1通はある。IT革命の恩恵を受けていると実
感している。
 そんな中で、最近出版された忠臣蔵関係の
書物の傾向・特徴はどんなものかという問い合
わせもあった。私自身も把握したい気持ちもあ
った。歴史読本が1956年に発売された。毎
年のように忠臣蔵関係の論文・読み物が掲載
されている。今回は昭和61年から平成14年ま
でを紹介する。最後に半世紀の流れを概観し
たいと思っている。
 専門的には赤穂義士史料館を参照してく
ださい。
昭和63年 ◎ 1月号 1 小田 晋 ドラマ「忠臣蔵」の解読ー日本人像を映し出す鏡
1 小室金之助 忠臣蔵論争ー丸谷才一VS諏訪春雄の争点
1 高梨公之 現代法で裁く元禄赤穂事件
1 山崎 哲 怨霊の誕生ー転位した討ち入り劇
1 月本 裕 適役なしには始まらないー吉良上野介がいる幸せ
1 清水邦夫 ハラキリの美学ー劇の行方
1 北村鮭彦 江戸ッ子の義士採点表ー川柳に見る赤穂事件
1 渡辺 保 「仮名手本忠臣蔵」のトポロジー
1 朝倉喬司  忠臣蔵をめぐる都市「東京」の深層
2 飯尾 精 義士家族の明暗
2 白井孝昌 不忠臣の運命
1 宮崎正弘 サラリーマン義士道ー赤穂カンパニー倒産騒動記
1 山中 恒 戦中「忠臣蔵」教育ー国定教科書の傾向とタイクツ
1 小中陽太郎 ビートたけし討ち入り社会戯評
1 横木徳久 「忠臣蔵」の新視点ー話題の本を紹介
1 かもよしひさ ザ忠臣蔵イラストレイテッド
1 黒鉄ヒロシ かえりうちいり覚書
平成 6年 ◎ 1月号 1 野口武彦 逆上の連鎖反応 忠臣蔵の「謎」を解体する
1 井沢元彦 吉良上野介刃傷事件を起こした原因は何か?
1 文館輝子 なぜ喧嘩両成敗にならなかったのか?
1 大路和子 内蔵助 仇討ちを決行できたのはなぜか?
1 荒川法勝 上杉綱憲 なぜ吉良を護りきれなかったのか?
1 祖田浩一 浅野大学 なぜお家再興が許されなかったのか?
1 清水 昇 大野九郎兵衛 討ち入り第二陣説は事実だったのか?
1 安部譲二 堀部安兵衛 主君の仇討ちに執着したのはなぜか?
2 童門冬二 小林平八郎 なぜ予想された討ち入りを防げなかったのか?
1 広瀬仁紀 高田郡兵衛 討ち入り直前に脱盟したのはなぜか?
1 池宮彰一郎 寺坂吉右衛門 四十七人目の男はなぜ”逃亡”したのか?
1 川口素生 その後の吉良家 義周配流処分
3 白井孝昌 隣家が目撃した吉良邸討ち入り
1 復本一郎 義士俳人としての寺坂吉右衛門
3 飯尾 精 「忠臣蔵」47の素朴な疑問
平成 7年 6月号 1 八木哲浩 赤穂浪士 赤穂浪士は四十七人である
平成 9年 1月号 2 川口素生 元禄赤穂事件 学説&論争 完全データファイル
9月号 3 川口素生 大石内蔵助/京都市山科区
平成11年 ◎ 2月号 4 飯尾 精 100問100答 大石内蔵助の生涯と謎
1 森本 繁 内蔵助 大局の策
4 白井孝昌 内蔵助 計略の策
2 清水 昇 内蔵助 陽動の策
1 渡辺 誠 内蔵助 洞察の策
1 藤本正行 内蔵助 武備の策
1 風巻紘一 吉田忠左衛門兼亮
1 羽生道英 原惣右衛門元辰
1 立石 優 堀部安兵衛武庸
1 萩原裕雄 大高源五忠雄
1 杉田幸三 前原伊助宗房
1 津田 類 30分で読める「仮名手本忠臣蔵」
1 デープ・スペクター 「忠臣蔵」は国境を越えるか?
1 鈴木輝一郎 直撃「架空記者会見」内蔵助大いに語る
1 深井雅海 江戸城「松之廊下」とは何か?
1 左方郁子 お軽と勘平 幻の履歴書
1 長谷圭剛  赤穂浪士”陰”の支援者たち
1 森 実与子 大石内蔵助をめぐる女たち
1 吉村正一郎 赤穂浪士「返り討ち」作戦
1 浅野史良 柳沢吉保が「演出」した元禄赤穂事件
4 川口素生 元禄赤穂事件 学説・論争 完全データファイル
◎印は特集
作者の左の数字は昭和31年からのトータルの登場回数
NHK大河ドラマ:平成11年元禄繚乱
TVドラマ:昭和63年TBS「忠臣蔵」、昭和64年テレビ東京「大忠臣蔵」、平成2年TBS「赤穂浪士」、
 平成3年フジテレビ「忠臣蔵」、平成11年テレビ東京「赤穂浪士」
映画:平成6年東宝「四十七人の刺客」・松竹「忠臣蔵外伝四谷怪談」・Vシネマ「くの一忍法帖�W忠臣蔵秘抄」
概評
 歴史読本558冊の特集のうちベスト10をあげると、1位が徳川家康を含め徳川家23本、2位が織田信長
関係で12本、3位が新撰組関係で10本、忠臣蔵関係は7本で第7位の多さである。
 次に作者を見ると多数の単行本を出している人や雑誌中心に記事を書いている人など多岐にわたる。そ
の多さにびっくりさせられる。個人でトップは先年亡くなられた佐佐木杜太郎氏で6本、2位が大石神社の名
誉宮司飯尾 精氏の4本、同じく川口素生氏の4本となっている。
 日本人の多くが関心を寄せていると同時に、多くの作者によって語られている点では、徳川家康や織田
信長と同じ傾向であるが、庶民の側から描かれている点では、異質といえる。
 雑誌という不特定を対象としているので、制約も多いとは思うが、新説を提出されるのであれば、史料を提
示してもらいたい。でなければ、それは新説でなく、珍説になっていて、時代に耐えることは出来ないであろ
う。残念である。

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